普及背景としては、暗渠がそのまま河川や用水路に流れるようになっているのでクロールピクリンなどの土壌消毒剤が使えないという事が大きい要因としてあり、そういった圃場に対しての土壌消毒手段として普及が進みつつあるといった感じです。
概論的ですが、特徴や消毒法、メリット及び注意点は以下の通りかと思います。
【対象病害虫】
・ネコブセンチュウ
・青枯病(但し、米糠だけでは効果は不安定)
・根腐病
など
【材料】
・米糠(10a当たり1t)
・糖蜜(10a当たり90Kg)←青枯病対策や消毒処理層が50cm欲しい場合。
・被覆用ビニール
・灌水チューブ
【メリット】
・低コストで行える(但し、20Kg袋で1t分購入した場合や糖蜜を加える際は高コストになる事も)
・水を張ると塩類除去の効果も期待できる。
・糖蜜を加えれば処理層が50cmに達する。
・環境全体で考えると負荷が少ない。
【注意点】
・米糠を購入する際は遅くとも3ヶ月前から予約しておく事。
・対象病害虫が限られている事。
・地温で30度以上の状態を2週間必要な事(時期的に夏場に限定される)
・窒素分が10a当たり約22〜25Kgの窒素成分を与えた形になるので植え付け前に土壌分析と施肥設計を行ってもらう事。
具体的なやり方としては、コチラのPDFファイルが役に立つかと思います(資料①)
どの土壌消毒にも適した方法というのがあります。効果面、経費面等を照らし合わされてみて御自分に合われた土壌消毒を行っていただければ幸いに存じます。